2016年6月30日木曜日

感想・書評「安井かずみがいた時代:島崎今日子著」ネタバレ注意・60~70年代の歌謡曲界を語るときにははずせない作詞家であり、ファッションリーダーでもある憧れの人(レビュー)。 #読書

「安井かずみがいた時代」 島崎今日子著 憧れのズズさま

月刊誌に連載されていた時から読んでいたが、一冊にまとめられていたのを偶然に本屋で発見して購入した。読み終えて即座にこれは、私のバイブルになると確信した。安井かずみとは、60~70年代の歌謡曲界を語るときにははずせない作詞家であり、ファッションリーダーでもある憧れの人。加藤和彦氏の細君としても、よく料理番組とかに出て仲睦まじい姿を見せてきた。私が特に彼女に魅かれたのは、そのライフスタイルでありファッションセンスであった。おまけにフランス語や英語にも堪能で、各界からのセレブたちとも交流を持つ雲の上の存在。そんな彼女が「危険なふたり」「わたしの城下町」「よろしく哀愁」など生涯約4000曲を作詞してヒットを連発していたのだから、そのマルチぶりはどこから来るのだろうとそのルーツを読み取るべく、この本を読み始めたのだった。何より嬉しかったのは、モノクロではありながら彼女の写真が多く収められていることだ。独特のメイクに当時は奇抜とされたファッション。21世紀も15年以上過ぎた現在では、どれもキラキラして羨ましい。何より彼女の挑むような視線が眩しかった。内容は各章ごとに彼女と親交のあった人たちの彼女とのエピソードが綴られている。市井の人間には到底考えられない、ブッ飛んだ生活ぶりが見えてくるのも面白い。生きている頃から伝説とされていた彼女が、真の伝説となった今、決して真似することができない彼女の生き様を刺激いっぱいに浴びるのにはうってつけの本作である。

ありがとう寄稿。

長いし読みにくいので正直万人にはすすめにくい本なのですが、鬼気迫る感じがあるというか、独特の語り口調と世界観に引き込まれる本です。幻覚と現実の境目がわからなくなったり、キャラクターの設定がぶっとんでいたり。かと思えば、主人公コマコが鋭い言葉を投げかけたり……。
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